銀行の保険販売は2001年に火災保険や海外旅行傷害保険などが初めて認められ、その後は個人年金保険などが段階的に解禁され、2007年に全ての保険商品を銀行窓口で販売できるようになりました。 同じ金融商品なのに規制緩和に時間を要したのには様々な理由があります。
銀行員が保険の販売資格と知識を得る時間が必要だったこと、銀行に保険のシステム開発が必要だったことなどもありますが、実際には顧客不在の勢力争いが最大の原因でした。 生命保険会社の営業職員すなわち生保レディーや損害保険会社の保険代理店が自分たちの権益を守るために猛反対をしたのです。
表面的には顧客保護の点で問題があるとして反対していましたが、本音は営業を脅かされることが理由だったのです。 生命保険会社や損害保険会社もそれに沿って反対の立場でした。
顧客にとっては保険の販売チャネルが増えることは利便性の向上ですし、銀行で預金の他に保険の相談をできることにはメリットがあります。 最終的には顧客の目線で全面解禁されたわけです。
しかし、銀行の保険販売には弊害防止措置という規制が残りました。 細かく法令で定められていますが、銀行が融資をするという優越的地位を濫用して保険の押し売りをしないようにという規制です。
そのため、一定の種類の保険は融資先には販売できないことになりました。 個人の顧客にとっては自分が融資を受けていなくても、自分が勤務している中小企業が銀行から融資を受けていれば、その銀行では保険に加入できないという不合理な規制です。
そのような規制はありますが、銀行で保険に加入できることは利便性の点で大きな改善です。
住宅ローンを借りる際に火災保険に加入する、外貨両替の際に海外旅行傷害保険に加入する、投資信託と個人年金保険を含めて総合的な運用相談をする、そのようなことができるようになりました。


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